中川貴文web美術館GON

中川貴文の作品紹介や展覧会のお知らせをします!

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清宮質文さんの版画にであって  その2

清宮質文。

1917-1991

あ。。。もうこの世にいない方なんだ。。。



今、情報が氾濫している時代に
本にしろ、映画にしろ、絵画にしろ
なんの予備知識もなしに
作品に出会うことがむずかしくなっていると思います。

本なら、「本屋大賞」とか、
その書店イチオシとかのポップがにぎやかに立ち並び
映画もさんざん予告篇が流れたり、話題作りが満載です。
絵画も、有名な作品が海外からやってきたりすると
関連した番組がアレコレ解説。それも必要以上に目新しく。

なにも知らずに、白紙のままで作品にであいたいと思っても
不可能なことのほうが多いです。
それは、ほんとに純粋に作品と出会っているのだろうか
ときどきそんなことを考えたりします。

そんなとき、この清宮質文さんの版画作品とのであいは
ほんとうに純粋でした。

名前も知らない。
作者がこの世にいるかどうかも知らない。
どこのどんな人かまったく知らない。

けれど、作品が存在してる。
そして、その作品が、ただ作品だけの姿で語りかけてくる。
そのことが、とてもたいせつに感じられました。

作品の存在って、すごいことなんだ。
だって、こうして今生きている生身の人間と
であえるのだもの。
そして、それは見えないものどうしのであい。

わたしはここにいるし
作品はそこにある。

でも、ほんとうにであっているのは
見えないものどうしではないでしょうか。

GON企画は、なにかひとつたしかなことを
教えられた気がしました。



。。。。。。


それから、半年以上過ぎたある日。

東京へでかけたときに、丸の内の丸善に寄りました。
美術書のコーナーへ行ってみると
清宮質文さんの画集がありました。


006_230.jpg


中身が見えない包装になっていて
ちょっと高価だったのですが
どうしてもほしくなり
出版社の方に電話をして、内容をお聞きしました。

う~ん。。。家に帰ってから、もすこし考えて
注文して送ってもらってもいいし。。。
と思いながらも、手はもうその本をレジに運んでいました。

それが、今度、中川貴文の作品集《Dear World》でお世話になった
玲風書房さんとのであいなのです。





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  1. 2014/04/01(火) 17:56:03|
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清宮質文さんの版画にであって  その1

それは、少し前の 「青森の旅 その1」→ こちら  
につづくおはなし。
「青森の旅 その2」です。


2009年の春まだ浅い頃
青森の三内丸山遺跡を訪れたGON企画は
遺跡を見終わって周辺をぶらぶら歩いていると
雪ののこる寒そうな景色のなかに
さらに寒そうなまっしろい建物に出くわしました。


079_400.jpg
青森県立美術館です。



なんとなく、立ち寄ってみました。


すると。。。。

奈良美智さんの作品。
青森の方なのですね。
奈良さん作の巨大な「あおもり犬」。
地からはえたような白い犬は
雪空の下でちょっとさびしく見えました。
夏の青空の下で見たら、またちがうでしょうね。

そして、寺山修司。

独特の世界が、ユニークな展示で表現されていました。
若いころ、読みました。なかでも短歌が好きでした。
この方も青森出身。

青森出身の芸術家の方たちは、なんだか個性が際立っていますね。
棟方志功、太宰治も。。。


img206_200.jpg


そんな展示を見ながら
あるちいさな展示室に入りました。


“冬のコレクション展”


その部屋は、それまでとはうってかわって
しずか。
地味な色彩の、ちいさな作品が並んでいました。

大きな声でなにかを主張するふうでもなく
無言でひっそりとたたずむ作品たち。
見るともなく見ていました。

1点め、2点め。。。
作品タイトルも、作者の名前すら確かめることもなく。。。

数点みたところで、ふっと気づきました。
いつのまにか、作品世界にひきこまれているのです。

しずかなのは、ほかに誰も鑑賞者がいないからではないのです。
作品から、深いしずけさが放たれているのです。
無言の、透明な声がきこえてくるのです。

そう気づいたら、ますます離れがたくなりました。
長いこと見ていました。

その部屋を出るとき、はじめて作者の名前を見ました。


清宮質文。

せいみやなおぶみ。

初めて聞く名前でした。



(つづく)





  1. 2014/03/31(月) 18:28:48|
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うれしいお知らせ!

11月もおしまいに近づいてきました。

最近は、1か月に記事はひとつ?みたいなGON美ですが
11月は、めまぐるしくあちこちへ。
アルバムでお伝えしますね。
どこだかわかるかな?


                ☆


DSC05650_300.jpg
鳥居のむこうには。。。なんだか不思議な景観です



DSC05704_350.jpg
街かどのめがね天使。天使なのに絵馬っていうのがいいな~。


                ☆       


DSC05757_400.jpg
知らなかったすてきな場所(これは地元)


                ☆


DSC05792_350.jpg
たわわに実った常世の果実 “時じくの香の木の実”(橘)



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あちらとこちらをつなぐ橋



DSC05810_500.jpg
秋の陽に映る影絵のもみじ



DSC05825_450.jpg
何度も来たけど裏にまわったらこんなところが。。。


                ☆


DSC05851_400.jpg
歴史あるお城の外堀が今もひっそりとめぐる



DSC05839_500.jpg
貴文のおじいちゃんの≪青春18景≫


                ☆


DSC05869_350.jpg
そして。。。




DSC05910_450.jpg
こんなところや。。。



DSC05911_450.jpg
こんなところにも。。。



                ☆




いろんなところへ行って
いろんな人に会って。。。

で、うれしいお知らせって?


そうそう、それで、
来年春、愛知県豊橋市のすてきなギャラリーで
「中川貴文展」をひらかせいただくことになりました!

そして、展覧会にあわせて
≪Dear World≫の作品12点をおさめた
かわいらしい画集も誕生しそうです!



もう、秋もおしまいに近づきましたが
貴文の作品たちにとって、すばらしい実りの秋になりました。


冬を越して。。。

来年の春、芽吹きとともに
またあたらしいみなさまと作品たちとの
ういういしい出会いがあることを願っています。

またお知らせしていきますので、どうぞよろしくお願いします!











  1. 2013/11/26(火) 11:53:46|
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橋本関雪展に行ってきました。

もう会期は終わったのですが。。。。

秋の一日、兵庫県立美術館の
橋本関雪展へ行ってきました。

橋本関雪(1883-1945) 日本画家。


img140_230.jpg


橋本関雪といえば、京都は銀閣寺道の白沙村荘が有名です。
白沙村荘は、関雪がみずから設計し、庭づくりをした邸宅で
四季おりおりのすばらしいお庭は、拝観することができます。
また、関雪が制作に使った
大きなガラス張りの画室も見ることができます。


以前、おたずねした時の記事は → こちら


そのときも、展示室でいくつかの作品を
拝見させていただいたのですが
これだけ多くの作品を一堂に見ることができたのは
今回が初めてでした。

そしてこの日は、関雪の曾孫にあたられ
橋本関雪記念館理事長の橋本眞次さんの
ギャラリートークがありました。
それがまた、大盛況で、
100人?200人?近い参加者だったのではないでしょうか?

何も知らずに展覧会を見ておられたお客さんは
押し合いへし合いしながら、どっと入ってきた集団に
びっくりされたことと思います。

橋本眞次さんも、汗をフキフキ
まわりのお客さんに気遣いながらも
代表的な作品についての興味深いお話を
ユーモアを交えて楽しく語ってくださいました。

GON企画は、ギャラリートーク前に
一通り見ておこう、とすべて拝見しておいたのですが
とにかく、「南国」や「猟」「木蘭」と
最初からすごい力のこもった大作ばかりで
有名な「玄猿」や「唐犬図」にたどりついた頃には
もうクタクタ。
それくらい見応えがありました。

漢学の素養が豊かだった関雪の作品には、
唐詩を題材にしたものも多く
西洋画でいうと、神話やキリスト教関係の絵を見るときのように
一見すると現代とかけはなれた世界が描かれているように思うのですが
人物の表情や動きを見ていると、
今に通じる独特のおもしろさがあるように思いました。

GON企画は、たくさん好きな作品がありましたが
なかでも、心ひかれたのは「慕韻」という牛の絵です。
牛の足先は、草のなかに入っていて隠れているのですが
どっしりと地面に立っていて
土にめりこむほど体重がかかっている感じがするのです。
それと、「暁露」「薄暮」のたぬきさんです。
もちろん、お猿さんもよかったし
「木蘭」や「南国」も、そして最晩年の「防空壕」も。

これだけの作品をのこされた画家の
作品や邸宅、また美術コレクションや資料を守り
後世に伝えていくのは、並大抵のことではないと思いますが
その事業をなさっているご家族にも感嘆しました。

時を超えて人々と出会い、交歓する絵。
それは、守り伝えていく人々とともに
歩んでいるのだな、と思いました。

















  1. 2013/10/26(土) 22:24:09|
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「父をめぐる旅」 異才の日本画家・中村正義の生涯 

「父をめぐる旅」という映画を観ました。

少し前に公開されたようですが
GON企画の住んでいるところにやってきました。
短い上映期間を逃さないように観にいきました。

「異才の日本画家・中村正義の生涯」というサブタイトルです。


img128_280.jpg
(パンフレットより)


中村正義(1924-1977)  

愛知県豊橋市生まれ。

戦後、「日本画滅亡論」まで登場した日本画壇において、
新しい時代の新しい日本画の創造を目指して活躍した。

日本画壇の重鎮・中村岳稜の画塾に入門し、22歳で日展に初入選。
たちまち頭角をあらわし、早世の日本画家・速水御舟の再来とも言われ
将来を嘱望された。
26歳で特選を受賞、36歳という若さで日展審査員に推挙され
若くして日展の頂点に登り詰めながらも、
古い体質の画壇、権威主義的体質に異を唱え、日展を脱退。

それ以降は画風を一転させ、
絵具に蛍光塗料を混ぜて描いた≪男女≫や≪舞妓≫のシリーズ、
現代社会に生きる人間の≪顔≫に現れた心の闇を描いた作品群、
ポップアートかと見紛う肖像画など、
日本画の既成概念を遥かに超越した多様多彩な作品を次々と発表していく。

そんな正義の生涯は病との闘いでもあった。
二十代で結核を患い、後年癌を発症。52歳という若さで逝去。

旧勢力からの圧力や妨害を受けながらも、自らの信念を曲げず、
死と向き合いながら真の創造を求め続けて生涯を終えた。

・   ・   ・   ・   ・   ・   ・   ・   ・   ・

本作は、父を敬愛し、「中村正義の美術館」を守り続けてきた
正義の娘・倫子さんが、自分の未だ知らない本当の父を探して旅をする
ドキュメンタリー映画です。

苛烈に生きた画家が何を求め、何を怖れ、何を愛したのか、
人間・中村正義とその生きた時代を描きだします。


(※以上、映画のチラシから部分的に抜粋させていただきました)



-----------------------------------------------------


中村正義という画家の名前は知っていました。
しかし、この映画を観るまで
その作品と生涯について、何も知りませんでした。


こんなすごい画家がいたんだ。
なんて魅力的なんだろう!と思いました。

とても丁寧に創られている映画で見ごたえがあり
映画を観ているあいだメモしたくなることが
たくさんありました。
でも、そうそうできるものではありません。

そんな観客にとっては、観終わってから購入した
映画のパンフレットもとてもよかったです。
小さいけれど、すてきにデザインされているし
中身も濃くて、年譜に沿って作品もたくさん掲載されています。


----------------------------------------------------


娘の倫子さんは語られています。


・・・私はというと、いそがしく活動している父を
冷ややかな目でみながら、父と疎遠な毎日を過ごすようになっていました。
全く父を理解しようとしないそんな娘を、
父はどんな気持ちで見ていたのかと思うとき、
自分の不甲斐なさに涙がこぼれます。

そんな私が、母と一緒に「中村正義の美術館」を開いたのは
父が亡くなってから11年め、私は32歳になっていました。
自宅をそのままに、父の遺作を展示して見ていただく場。
この空間を、はたして美術館と名乗っていいものか、
と不安な気持ちのスタートでした。
当時はまだ、個人の美術館というものは、あまりありませんでした。
開館から25年がたち、この細山で、父の美術館をはじめたことを、
よかったなと思えるようになったのは、つい近頃のことです。

(※映画のパンフレットより引用させていただきました。)


------------------------------------------------------


正義さんが亡くなる前後、倫子さんは十代からに二十代に
なろうとする頃だったのだと思います。
その時期は、娘と父親はたいがい関係が疎遠になる年頃でしょう。

けれども、そうして別れてしまった父との思い出に痛みを感じながら
母親のあやさんとともに、父の作品に向き合い続けたのだと思います。


パンフレット中の、この映画の共同監督/プロデューサーの方の言葉に

「映画が完成した今、僕はこの異才の日本画家の姿を
伝えていかなければならないと強く思っています。
残念ながら名前を出せばだれもが知っているという画家ではありません。」

とありました。

この映画によって、GON企画も日本画家・中村正義を知ることができて
ほんとうによかったと思いました。

映画のなかでどなたかが語られていました。
正義さんの眼は澄んでいた、というような意味のことを。
とても印象にのこっています。


映画の最後に

「この映画は中村正義を愛する人たちの協力でできました」

という文字が出ました。
(GON企画は、暗闇の中でメモメモ)


ほんとうに愛される画家は、ほんとうにしあわせだと思いました。

いつか「中村正義の美術館」をたずねてみたいと思います!












  1. 2013/09/23(月) 16:13:52|
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